都会に感じる居心地の悪さ
もとより人混みが苦手。自分の好きなように動けない不自由さと、向けられているはずのない視線を感じてしまうこの性格が相まって、自然と人の少ない方へ進んでいく傾向がある。
おそらく、一人で出歩くことが多いからだろうね。誰かと出歩くなら、注意はその人に向く。だけれど、一人の時に向く注意の方向は常に目に映るものだから、その分些細なものまで気になってしまうのかもしれない。
それと同時に、妙にわくわくしている自分もいる。都会というものにどこか非日常さを感じているのか、それともただ単に散策をすることが性に合っているのか、それは分からないけど、胸踊らせている自分が感じられるのは確かだ。電車に乗ったり、林立するビル沿いの通りを歩いたり、普段は見慣れないお店へ入ったりして、そんな少しばかりの感動が良い刺激になっているみたい。
けれども、小躍りしているせいか、いつも歩きすぎてしまう癖はどうにかしたい。人混みにいる緊張感と歩きすぎてしまったことによる双方の疲れは帰宅してからどっとくる。出掛けるんじゃなかった…と後悔している反面、どこか晴れやかな気持ちでいるのがくすぐったい。