儚さは白

白は始まりの色。

「美女と竹林/森見登美彦」 感想

美女と竹林 (光文社文庫)美女と竹林 (光文社文庫)
(2010/12/09)
森見 登美彦

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美女と…竹林!?登美彦氏のエッセイです。

もうわけが分かりません。竹林経営?多角的経営?これは経済の本ですか?いいえ、違います。これは妄想を書いた本です。

どこまでが本当で、どこまでが妄想か分かりません。竹も花を咲かせるということは本当らしいです。これは登美彦氏の自伝なのかもしれませんが、話の真偽すら不明なのでそれも定かではありません。鍵屋さんの京都弁可愛いです。

そもそも話は、締め切りと格闘し、竹を狩り、ステーキを食べ、竹を狩り、締め切りに追われ、竹を狩らず、最後にタケノコを掘るというものです。大体こんな感じです。そこに清談や猥談、妄想が織り込まれているから最後まで読めるのであって、それがなければ竹を狩るお話でしかありません。竹は偉大です。バンブー!

美女もあまり登場しません。もうふわっとしたお話なのです。それもまたよし。ふわっふわのふわっふわなのです。たまい歯ごたえのあるケーキが出てきます。これはふわふわではありません。

二十一世紀は竹林の時代じゃき!諸君、竹林の夜明けぜよ!

まとめるとそういうことらしいです。森見作品を読む人をターゲットにした本としか思えません。それもまたよし!