儚さは白

白は始まりの色。

ロボとーちゃんはファンタジスタ


映画を観てきた。

クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん」

いくつまでそんなの観てるの?なんて訊かれてしまったら答えようがない。まったく……。

映画館は人でごった返していた。アナと雪の女王のせいだろう。いつまで上映会しているつもりなのか。ロボとーちゃんは1日1度しか上映していなかった。哀愁が漂う。

しかし場内は満席。ほとんどのお客さんがファミリー層だった。僕のうしろに座っていた子供に席を何度も蹴りつけられ、ポップコーンを零されるなどしたが、これがファミリー向け映画鑑賞の醍醐味であろう(M気質なのかもしれない)。

気になる内容は前評判ほどではなく、少し期待外れだった。クレヨンしんちゃんの特筆すべき点は、子供向けに優しい台詞回しを選んではいないところだと思う。それが子供と一緒に来た大人を飽きさせない工夫なのかもしれない。

具体的には、大人の階段を登るシーンで、確かボーちゃんが「H2O……」と呟いたと思う。どんな子供がこの台詞の意味を理解できようか。陰気臭いを慇懃と言い間違えたり、なんかもうメチャクチャである。

そういう“子供にはわからないネタ”のおかげで退屈せずには済んだ。まんまと製作側の術にハマったというわけか。

しかし、なんだかんだ綺麗にまとめてくるあたり、流石は国民的アニメという感じだ。終わり良ければすべて良しと言うが、終わり良ければある程度満足して帰ることができる。これも術なのか……。


予告で流れたジブリ最新作の『思い出のマーニー』に惹かれたので、夏に観にいこうと思う。