儚さは白

白は始まりの色。

幸せは噛みしめるもの

 

あまりにも幸せな時間だった。

この世のすべての幸せを集めたかのような、それこそ夢のような。

 

僕は二十面相だから、素の自分で居られる相手というのは本当に数少ない。片手の指があり余るほど少ない。

その人たちは僕にとってまるで命綱のような、かけがえのない存在だ。

 

だから僕は決めている。

 

絶対に面をかぶらないと。

いつも本心だけを見せようと。

 

それで嫌われたら仕方がなくはないけど、仕方がないと思う……。

 

そう思える人に出会えてよかった。

それだけでとても幸せだ。