儚さは白

白は始まりの色。

素敵なレインに打たれて

美しい日本語に出会った。

雨過天晴

もうじき梅雨がやってくる。ジメジメとした鬱陶しい季節が。天気予報を見る度に梅雨前線が目に映るシーンを思い浮かべただけで気が滅入る。雨が嫌いなわけじゃない。あのジトっとした、どこまでも纏わりついてくる奴が苦手なだけ。

しかし、梅雨は敵であって悪者ではない。晴れ時に眺める紫陽花と、歩道で干からびるかたつむりの対比は何故だか気持ちいい。空に架かる虹に、今から思いを寄せる。雨過天晴の気分に浸るとき、きっと梅雨への負の感情などは消え去っているだろう。

そして、普段持ち歩いている折り畳み傘に活躍の場を与えてやりたい。街中で鞄から彼を取り出すとき、きっと人々はひそひそ声でこう噂するのだ。「あれが折りたたみ傘系男子よ」と。

折りたたみ傘系男子、あまりに悪い語感に寒気を覚えた。夏はまだまだ遠いらしい。