世界中が夕焼け
何もかも急ぎすぎてしまったのだろうか。
すこし落ち着こうと思う。
落ち着いて、ゆっくり考えないと、いけないって、そう思う。
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一昨日くらいから穂村弘の『世界中が夕焼け』を読んでいた。
この本は、山田航という人が選出した穂村弘の短歌を批評(解説)し、その批評に穂村弘がコメントをするという少し変わったスタイルで書かれている。
まず、表紙がいい。僕はエンボス加工の施された本が好きだ。
三次元の舞台を二次元に移す「本」というものだからこそ、三次元的な遊びがあるとどこか嬉しくなってしまう。
『世界中が~』は細かな凸凹があるのですよ。そこがいいです。
表題は、穂村弘の有名な歌が元になっている。
校庭の地ならし用のローラーに座れば世界中が夕焼け
すごく美しいと思う。
短歌というのは基本的に三十一文字の制限で表現をするもの。歌に込められた作者の意図だとか、メタファーだとか、そういった読み取れる限りのものを山田さんが自分なりに解説していくのだけれど、やはり比喩表現が短歌は深い。
andymoriのインタビュー記事を読み返していたら、「メタファーが少ないから響いてくる」みたいなインタビュアーのコメントがあって、同じ歌でもこうも違うものかと。
過剰な自意識とは自我の脆弱さが必然的に生み出すものではないだろうか
という山田さんの文には、はっとした。
散文すぎるかな。もう少しまとまった文章を書きたい。