儚さは白

白は始まりの色。

仕事がない日々を振り返って

働きはじめて3年が経った。入社して2年はほとんど仕事がなかった。まわりの同期が抱えきれない仕事にひいひい言っている中、毎日定時退社していていいのかと思っていた。わざと仕事を片付けず、次の日の仕事を確保できて安心するくらい歪んでいた。大学を卒業するとき教授は「20代のうちに何をするかが一番大事」と教えてくれた。その台詞と現実に挟まれていつも苦しかった。

 

 

2年目が終わる頃、指導してくれていた先輩が別の事業所に異動になった。それから仕事の量も種類も増えた。いつしか目の前の仕事に追われるようになっていた。「勉強する時間は貴重だよ」といつも小声で囁いてきた部長の真意をようやく理解できた。けれど、仕事がないよりはずっとマシだった。

 

 

仕事がなくて辞めようかと思っていたとき、面談の場で上司に打ち明けた。入社してから失敗する機会すらもらえない。バッターボックスに立つチャンスが欲しいと。上司はサッカーが好きだったから、ピッチに立つって表現の方が良かったのかもしれない。

 

 

まわりの環境のせいにするうちはずっと苦しい。自分が変わろうという気持ちがすごく大事。浅くて当たり前なのかもしれないけど、別に何言われたっていい。仕事ができる日のために準備運動しているんだって思えてたら。少しだけこころが軽くなっていた気がする。

 

落ち込んだ日も、今がイヤだとしても、スピッツ聴いて、よく寝て、また新しい一日に向かって欲しいって、昔の自分にそう声をかけてあげたい。

 

あと、よく頑張ってるよ、とも。かけて欲しい言葉がもらえない日常が一番つらいよね。