儚さは白

白は始まりの色。

登山用品店での冷や冷や感

夏ですね。アスファルトの照り返しが強くて苛立っている鈴木です。ようやく試験の波が去ったかと思えば、忍び忍びやって来ていたレポートの山にいつしか囲まれていました。これが海千山千だ!なんていう間違った知識を人前で披露したくて仕方ありません。夏…

「恋文の技術/森見登美彦」 感想

恋文の技術 (ポプラ文庫)(2011/04/06)森見 登美彦商品詳細を見る一年前に購入したものの、読もうと思ったときには何故か姿を消していたこの本。偶然にも学校の図書館に置いてあったので、もう一度手に取ることにしたのです。書簡体小説で、とってもワンダフ…

「〈古典部〉シリーズ/米澤穂信」 感想

氷菓 (角川文庫)(2001/10/31)米澤 穂信商品詳細を見る現在刊行されている〈古典部〉シリーズ五冊を読了した。このうち四冊は京都アニメーションによってアニメ化されており、同アニメを視聴していたためか登場人物のイメージが随分と固まって見えたものだ。…

漢検のすすめ

二ヶ月ほど前、書店で漢検二級の問題集をちらりと覗いて見たところ、震えが止まらなくなった。難易度は「高校卒業程度」。どうやら高校を卒業できていなかった模様。漢字を書くということが少なった現代社会を呪いつつ、申し込みを済ませたのが懐かしい。CM…

プーシキン美術館展/愛知県美術館

行きたい、行きたいと思いつつもなかなか余裕がなく、気付けば期間最終日。悲鳴を上げて美術館へ。ひぇぇぇ〜もう開場は美術館と思えないほどの盛況ぶりだった。画像は当日券を求めて並ぶ列。美術館は元来静かな場所で、言うなれば静謐さに満ちた空間だと思…

いつかしたかった理系の話だウェイ!

工学部だと名乗ると、どうもオタクチックな気が漂う。実際問題、管轄外の学部学科で何が学ばれているかまでは詳細に把握できていない。そうした世界のイメージは世間一般のステレオタイプに準しているか、若しくは自分の作り上げた妄想で成されたものだろう…

「美女と竹林/森見登美彦」 感想

美女と竹林 (光文社文庫)(2010/12/09)森見 登美彦商品詳細を見る美女と…竹林!?登美彦氏のエッセイです。もうわけが分かりません。竹林経営?多角的経営?これは経済の本ですか?いいえ、違います。これは妄想を書いた本です。どこまでが本当で、どこまでが…

「永遠の0/百田尚樹」 感想

永遠の0 (講談社文庫)(2009/07/15)百田 尚樹商品詳細を見る全国のミーハー諸賢はきっとこの本に喰い付いたに違いない。帯に書かれた200万部突破の文字ほど、ミーハー心を揺さぶるものはない。にわかミーハーである自分も、偶然立ち寄ったぶこふ(ブックオフの…

ツイ禁記録

突然に怖くなった。何を恐れたのかを具体的に述べることは困難であるが、その恐ろしさの根源は理解していた。iPhoneからTwitterのアプリを全て消し去ったのはもう一週間前。似たようなアプリが五つほど散在していたのが不思議で仕方なかった。効果はすぐに現…

体の不調

女には向かない職業に(挫折しながら)二週間ほどの時間を費やしたかと思えば、永遠の0に関しては数時間で読み終わるこの差は一体…まさかミーハーであればあるほど…速読に効果が…!まず活字の大きさ、それから改行の多さに驚いた。百田尚樹!なんて読みやすい…

「女には向かない職業/P.D.ジェイムズ」 感想

女には向かない職業 (ハヤカワ・ミステリ文庫)(1987/09)P.D.ジェイムズ商品詳細を見るもうどれくらい前になるんですかね…「灰原哀(名探偵コナン)の元になった女探偵が活躍する推理小説がある」と教えてもらいました。それからというもの、書店を訪れる度にハ…

誰もいないカッフェで緊張するの巻

(前記事の続き)「きっと、うまくいく」を観終わってうろうろしていると、新海誠の新作が上映されてるじゃないですか!新海誠は「秒速5センチメートル」で知られるアニメ監督で、同氏の「ほしのこえ」という短編アニメを初めて観たとき、そのあまりの構成力に…

潮の匂いは鼻につく

今週末は数カ月ぶりの完全フリー。授業もなければバイトもないという、まさに休日と呼べる日がやってきた。折角の休み時に休んでいるのはもったない。インドア志向のアウトドア人間は取り敢えず身支度をして出掛けることにした。家の前に出ると、たまたま駅…

人はピンチに陥るほど笑う

iPhoneをトイレに落としました。トイレに。どのように落ちたのかも分からない。気付くと、iPhoneが水面に浮かんでいました。もしかしたら誰かが紛失したiPhoneが、どういうわけか自分のアパートのトイレに辿り着いたのではないかとも思いました。違いました…

素敵なレインに打たれて

美しい日本語に出会った。雨過天晴もうじき梅雨がやってくる。ジメジメとした鬱陶しい季節が。天気予報を見る度に梅雨前線が目に映るシーンを思い浮かべただけで気が滅入る。雨が嫌いなわけじゃない。あのジトっとした、どこまでも纏わりついてくる奴が苦手…

I have a dream.

黒人解放運動の先頭に立ったキング牧師の有名な演説、私には夢がある。夢に大小があるのなら、自分の夢は明らかに小さいものとして扱われるだろう。もしかしたら嘲笑われるかもしれない。キング牧師のように人前で夢を語らうことなんて自分にはできない。な…

山を舐めるということ

もう半年以上前の話。高校以来の付き合いになる友達と食事をして、「いつか山でも登ろうよ」と話をした。口約束のほとんどが社交辞令になってしまうことは経験上分かっていたけれど、この約束はどこか違う気がしていた。そして先日、その日はやってきた。「…

今年も奴がやって来た

自動車税34,500円。二年連続二回目のご登場です。自動車を購入して、まず自動車取得税と消費税を払う。車検時に自動車重量税を、年に一度の自動車税、ガソリンにすら税金がかかっている。これに加えて、二年に一度の車検や燃料費、保険料にタイヤ等々、出費…

私用メールの業務感

携帯電話を手にしたのは高校に進学したときだった。確かW56Tという機種名で、Winシリーズを示すWの文字が時代を感じさせる(Tは東芝のT)。スマートフォンもまだ普及しておらず、当然アプリなどという言葉も広まっていないそんな中、ワンセグ搭載に目を輝かせ…

美しさは作家さんに任せます

ようやく新学期のリズムにも慣れてきて、時間に余裕が持てるようになってきた。買うばかりで、消費が追いつかなかった本たちにもようやく手をつけ始めることができて一安心。読書をしていると、日本語を母語としているのにも関わらず、まだまだ知らない表現…

都会に感じる居心地の悪さ

もとより人混みが苦手。自分の好きなように動けない不自由さと、向けられているはずのない視線を感じてしまうこの性格が相まって、自然と人の少ない方へ進んでいく傾向がある。おそらく、一人で出歩くことが多いからだろうね。誰かと出歩くなら、注意はその…

つい反応してしまう数字

自分の誕生日の数字にはつい目が止まってしまうね。今日も、地下鉄に乗っているとふと1993年の文字に気付いた。同い年の地下鉄に運んでもらった謎の感慨深さがあった。考えてみれば、自分の周りにあるものは新米ばかり。iPhoneはまだ出会って二年。手帳と財…

宇治抹茶ラテの安売りに誘惑される昼下がり

そこそこに不味いっていうのがたまらない。水だけでは限界があるのかな、やっぱり。匂いで味が分かるっていうのはあまりにも不確定な表現だけれど、食欲は視覚と嗅覚に依存する部分が大きいと思う。鼻が少し利くからか、香水の匂いや香りの強い制汗剤からの…

風呂あがりはいつだって冷静

ふと周りを見渡してみると、皆の視線はスマートフォンに注がれていた。学生も、世のお父さんも関係なく。「あぁ、こんな風に見えているんだ」、と。自分の世界を小さくしているのかもしれない。いつか大事なものを見逃してしまうかもしれない。外の世界でス…

徒然なるままに

自分の気持ちを自分の言葉で表現するのって難しい。中学生の頃、ブログを開設した。当時はまだSNSも普及しておらず、時代は空前のブログブーム(を少し過ぎた辺り)。ミーハーな少年たちはブログを次々と立ち上げた。互いの記事にコメントをし、翌日学校で盛り…